非上場株式の譲渡益と上場株式の譲渡損の損益通算の廃止

非上場株式と上場株式の損益通算

非上場株式の譲渡益と上場株式の譲渡損の損益通算の廃止

事業承継の場面において、オーナー株式(非上場株式)を売却した場合には、多額の譲渡益が発生します。
その際に、手持ちの上場株式に塩漬けになっているものがあれば、これを売却し、含み損を実現させれば、現行税制では損益通算が可能です。

例えば、オーナー株式を譲渡した結果、譲渡益が1億円出たとします。このままですと、この譲渡益に対して20%の株式譲渡所得税2,000万円が課税されます。
一方で、手持ちの上場株式で、1億円の含み損を抱えているものがあり、これを売却して損失を実現させれば、非上場株式の譲渡益+1億円と上場株式の譲渡損△1億円の損益通算により、株式譲渡損益をゼロとすることができます。

しかし、平成25年税制改正にて、非上場株式と上場株式の損益通算が廃止されることとなっています。

損益通算のタイムリミットは、平成27年12月31日までとなります。

現行税制-平成27年12月31日まで

現行税制では、上場株式と非上場株式の譲渡損益の所得区分は、ともに「株式等に係る譲渡所得等」であり、譲渡損益の損益通算が可能となっています。

所得区分 内訳
株式等に係る譲渡所得等 上場株式等の譲渡損益
非上場株式等の譲渡損益

改正後-平成28年1月1日から

平成28年より、上場株式と非上場株式の所得区分は、別の所得区分での分離課税に改組され、これまで可能であった損益通算はできなくなります。

一方で、それぞれの所得区分にて、これまで非課税であった公社債等の譲渡損益が課税対象とされることから、これらとの損益通算が可能となります。

所得区分 内訳
特定公社債等及び上場株式等
に係る譲渡所得等
上場株式等の譲渡損益 特定公社債等の譲渡損益
所得区分 内訳
一般公社債等及び非上場株式等
に係る譲渡所得等
非上場株式等の譲渡損益 一般公社債等の譲渡損益
【平成25年度税制改正大綱】
(株式等に係る譲渡所得等の分離課税の改組)
株式等に係る譲渡所得等の分離課税について、上場株式等に係る譲渡所得等と非上場株式等に係る譲渡所得等を別々の分離課税制度とした上で、
(イ)特定公社債等及び上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税と
(ロ)一般公社債等及び非上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税
に改組する。
※平成28年1月1日より
MENU