[第18号]同族会社の役員給与の税務がかわる? ['06.05.01]
個人で1200万円の事業所得がある場合、法人成りして全額給与で支給すれば、お金を1円も出すことなく230万円の給与所得控除という経費をつくることができます。いわゆる法人成りによる節税です。
しかし、新会社法において、最低資本金制度の撤廃などが図られ、誰でも簡単に会社が設立できる状況となりました。これにより、節税効果を求めて法人成りする個人事業主が増加することが見込まれるため、平成18年改正で規制をかけられることになりました。
改正では、上記の給与所得控除額230万円が法人の所得に加算される格好となります。法人税率を40%とすれば、230万円×40%=92万円の増税です。
突然ふってわいたこの税制改正は、一部の会社すなわち同族会社に焦点を絞った改正で、課税の公平性を著しく欠いており、憲法違反の恐れもあるのではないかという議論が税務業界では巻き起こったほど衝撃的な改正でした。しかし、日本における会社オーナー人口が極端に少ないため、あまり一般に知られていないのが現状です。これが給与所得控除自体がなくなる、という改正であったら日本国中のサラリーマンが怒り狂ったことでしょう。
ただ、この増税には4つの除外規定があります。
紙面の都合上、項目のみを列挙すると、
(1)株主基準
(2)役員基準
(3)800万円基準
(4)800万円超3000万円以下基準
の4つとなります。
現状の同族会社で上記の4つの除外規定に該当する会社はまれです。
したがって、まずはこの除外規定に該当するか確認しましょう。
該当するなら影響額がいくらになるか計算してみましょう。
その上で対策が必要かどうかを検討しましょう。
ただし、具体的な対策案では会社の根本に関わる株主や役員構成の変更が必要となる場合もあるため、慎重な対応が必要です。
この改正は平成18年4月1日開始事業年度からの適用となります。
3月決算の法人なら、来年平成19年3月末までの対策事項となります。
じっくり検討してみましょう。
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